Chinese Tea Seminar (White tea & Jasmin Tea) at Nihon Pharmaceutical University 日本薬科大学にて中国茶講座 「日常に取り入れる中国茶-白茶とジャスミン茶を知る」開催

こんにちは。Shiha Tea & Comfortです。

先日、日本薬科大学にて「日常に取り入れる中国茶(白茶とジャスミン茶を知る)」の講座を行いました。

今回は 日本薬科大学の社会人向けの講座「漢方アロマコース」の受講生とOBの方に向けた講座です。

漢方アロマコースとは?お茶との関係

「漢方アロマコース」 とは補完統合医療について学ぶもので、日本に(及び海外に)どのような補完医療があり、また現在の日本でどのように取り入れられているかを、業界の専門家や実際に現場で医療に携わっている方から話が聞ける貴重な講座です。

受講生は医薬関係のお仕事をされている方、ご自身や家族の健康のために知識を身に付けたい方などで、これから知識や経験をどのように社会に活かしていけるのかを知るのにも良い講座でした。

講座は、漢方やアロマテラピー(補完医療としてのアロマ)のほかに、ヨガ、アーユルヴェーダ、温泉学、スパイス…など体の調子を整える様々な方法が紹介されます。

お茶はカテキンやテアニンの作用は良く知られていますが、漢方の観点からも、体や喉の渇きを癒す(潤燥)、気を晴らす(理気)などの作用があり、生活に上手に取り入れることは日常の養生になります。

お茶講座 薬科大学の先生から

さて、まず講座の初めに漢方薬学の先生がお茶のカフェインの作用とお菓子の関係についての説明を行いました。

お茶に含まれる様々な成分(カテキン、カフェイン、アミノ酸他多数)が同時に体に入ることでどんなことが起こるか、また味覚神経、神経細胞の中での電位変化など…これを簡単に説明して教えていただきました。

例えば、お茶の味をどう感じるかは、「飲む直前」の、または「お茶を飲んでいる時」の神経の状態によって変わなど…薬科大学さんならではの切り口です。

中国茶講座の内容

さて、講座の話に戻ります。中国茶の種類は、緑茶、白茶、黄茶、青茶(烏龍茶)、紅茶、黒茶の6種類と、再加工茶(基本の6種類の茶を加工したもの)があります。再加工茶の代表はジャスミン茶ですが、これは緑茶にジャスミンの花の香りを吸収させたものです。

6種の茶葉。お菓子は和三盆とロイズのチョコレート

今回は白茶を4種類、ジャスミン茶を2種類用意し、それぞれテイスティングをしていただき、効能や作り方についてお話ししました。

白茶とジャスミン茶の種類

講座スタイルは中国の茶葉市場で茶葉を選ぶようなイメージで、茶葉の色香形を比較観察しながら、お茶の味との関係を見ていただけるようにしました。

白茶の4種は (カタカナ は中国語の読み方)
白毫銀針(はくごうぎんしん/バイハオインジェン)
白牡丹(はくぼたん/バイムータン)
貢眉(こうび/ゴンメイ)
寿眉 (じゅび/ショウメイ)を試飲。

ジャスミン茶の2種は
茉莉銀針 (ジャスミンシルバーニードル)
茉莉龍珠 (ジャスミンパール)をご紹介しました。

大学より、参加者の方においしいお茶で楽しんでいただきたいとのメッセージを受け、 福建省福鼎から白茶とジャスミン茶それぞれ最高レベルの白毫銀針と茉莉銀針を取り寄せました。どちらも芽でできた貴重なお茶です。

白毫銀針(はくごうぎんしん) 新しいお茶の色‐明るい緑銀白色。産毛(毛茸 もうじ)で覆われています

白毫銀針の香り淹れ方(新鮮さと微熟香

白毫銀針はグラスで淹れると芽の美しさを楽しめます。

今年の3月末に芽を摘んで、4月に出来上がった茶葉です。 7か月経った今頃が、新鮮さと微熟香のどちらも感じる、ある意味とてもよいタイミングです。

白毫銀針は繊細で色々な花が混ざり合ったような、エレガントで濃くふんわりとした甘みある香りです。

白毫銀針を2g 、お湯100㏄を小さめのグラスに入れてテイスティングしていただきました。

何回もお湯を注ぎ足していただけます。少なくともプラス2回は注ぎ足せるので300㏄はいただけます。

100ccほどの少量で、またこのような小さなグラスに直接茶葉を入れることで、その香りを良い濃度で、最大限に感じることができます。

手に取ったグラスから漂い上る、茶葉自体の毫香(ハオシャン)と言われる特有の香りもしっかり感じられます。

香道で香炉を手に取り香りを聞くように、白茶の香りを楽しめます。

https://shihateacomfort.com/haoxiang/

白茶の保存期限

白茶の賞味期限は長く、今回の白毫銀針も15年との表示でした。
(但し保存環境が良くなければすぐに変質します。特に湿気に注意。老白茶の購入時にも品質を良く見ましょう)

ティーポットで淹れる 白茶

白茶の白牡丹、貢眉、寿眉 各 4gをティーポットに入れました。

ポットでは、入れ方のめやす (温度、時間、茶葉量) を参考にして、公道杯に移し茶杯で味わっていただきました。

茶器が変わると味の感じ方も変わります。

参加者の方から「寿眉は香港で良く見ましたが、白毫銀針は初めて飲めてよかったです」などの感想をいただきうれしかったです。

茉莉銀針をお出ししたときは、「すごくいい香り」という声が会場のあちこちで聞かれ、ほっとしました。

各テーブルでご試飲中

ご協力のもと無事に終了

参加者の方が多いので、どうなることか心配していましたが、当日の道具や茶葉の準備や配置、お茶淹れなどは大学の先生方がご担当くださり、準備、講座ともとてもスムーズに進みました。

事前準備では、私が茶葉の量を計ってトレーに入れていると、「いつも生薬(薬草など)を計ってますので、私に任せてください」と漢方薬学の先生が代わって下さり、さすがの速さであっという間に完了しました。

この場を借りまして、先生方に改めてお礼申し上げます。

中国茶の講座資料

以下のブログに講座のプレゼンテーション資料の一部を掲載しています。

緑がたくさんの日本薬科大学のキャンパス。東京上野から約1時間

日本薬科大学ウェブサイト

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